ケオラ・ビーマー

「マウナ・ケア〜ホワイト・マウンテン・ジャーナル、我が心のマウナ・ケア〜」

ハワイアン・スラック・キー・ギター・マスターズ・シリーズ (20)
KEOLA BEAMER "MAUNA KEA〜WHITE MOUNTAIN JOURNAL〜"

ハワイを代表するギタリスト、ケオラ・ビーマーによる美しく情感溢れる調べ。

“どうかゆったりとくつろいで、ハワイ島で過ごした日々の記憶を綴った私の日記(Journal)のページを繰って頂きたい。”――ケオラ・ビーマー


■アルバムの内容

「ハワイ島を旅する音楽集」とも言える本作にはマウナ・ケアの事はもちろん、ハワイ島のワイピオ渓谷にある2本の滝「ヒイラヴェ」(6曲目)、ハマクア・コースト・ハイウェイから少し入った森の中にある「アカカの滝」(15曲目)、そしてハワイで多く見られる鳥「メリケンキアシギ」(9曲目)など、ハワイ島に関する様々な曲が登場します。
また4、5曲目はハワイ島のワイメアにあった牧場で生活した日々の思い出と、その時祖父から教えられた教訓を思い出しながら奏でられています。
ハワイ島で暮らした日々の記憶を、詩情豊かに描いたのが本作であり、過去の日記帳から立ち登って来る大切な想い出や風景がアルバムのコンセプトになっています。
演奏はケオラ・ビーマーによるソロ・ギター及び2台、あるいはそれ以上の複数のギターを使って行われています。10曲目には本作のプロデューサーであるジョージ・ウインストンがギターで参加しています。


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

01. イミ・アウ・イア・オエ
幼い頃、祖父と行った教会での想い出。この曲はハワイの賛美歌としても歌われます。
02. マヌ・カイ(海鳥)
週末になるとよく行ったカワイハエの海岸で見た海鳥に寄せる想いが込められています。
03. スウィート・レイ・マモ
ケオラの祖父が祖母に唄って聴かせていた曲です。
04. ケイキ・ドリーム(子供の夢)
ビーマー牧場で暮らした日々の記憶から。眠りに落ちる前に見ていた夜のマウナ・ケアの風景がモチーフの1つになっています。
05. カウラ・イリ(投げ縄)
多くのスラック・キー・ギタリストが演奏しているこの曲は、カウボーイが放つ投げ縄がテーマになりながらも、祖父から教わったこの曲にまつわる教訓を回想しながら演奏しています。
06. ヒイラヴェ
この曲もギャビー・パヒヌイを初め多くのギタリストが取り上げています。
07. ププ・ヒヌヒヌ(光る貝の子守歌)
ハワイの子守歌です。「母はこの子守歌で私たちを寝かし付けてくれた」(ケオラ・ビーマー)
08. ケエナ・マルゥ(静かな場所)
子供の頃の記憶。「あまりに無茶な遊びをするのでしばらく“静かな場所”に閉じ籠もっているように両親から言われた」(ケオラ・ビーマー)
09. ウリリ・エ(メリケンキアシギ)
この曲も子供の頃の記憶。ハワイ島のコナ側にあるミロリイという小さな漁村に暮らしていた日々がモチーフになっています。
10. プア・チューベローズ(月下香の花)
ケオラの祖父が祖母にプレゼントした花、プア・チューベローズにまつわる想い出がモチーフになっています。
11. ベアフット・オン・ザ・レンジ(裸足の牧場)
馬に乗って郵便ボックスまで新聞を取りに降りていった子供の頃の想い出がモチーフになっています。
12. サセ(生意気)
「ビーマー家の女性達はこの『サセ』というフラの曲で踊っていたんだ」(ケオラ・ビーマー)
13. フォー・スウィートハート・グランマ(いとしいお祖母ちゃん)
ケオラの曾祖母ヘレン・デジャ・ビーマーに捧げる曲です。
14. マキカ(蚊)
怒れる一人の捕鯨船の船員が宣教師への復讐のため、蚊の大群を放ったと言う話しからインスパイヤーされた曲です。
15. カ・ワイレレ・オ・アカカ(アカカの滝)
アカカの滝に行った時の想い出がモチーフになっています。

※全曲インストゥルメンタル。2、4、8、11、13、14曲目=ケオラ・ビーマーのオリジナル曲


■ケオラ・ビーマー プロフィール

1951年ホノルル生まれ、ハワイ島のワイメアで育ちました。彼の一族のビーマー家は、何世代にも亘ってハワイ音楽に深く関与して来ました。その中にはファルセット歌手でピアニストのマヒ・ビーマーもいます。
1972年にはスラック・キー・ギターによるソロ・アルバムをリリース。オジー・コタニを初め、多くのスラック・キー・ギタリスト達に影響を与えました。1970年代の中頃には弟のカポノとビーマー・ブラザーズを結成。「ホノルル・シティ・ライツ」を大ヒットさせました。また、スラック・キー・ギターの教則本も手掛け、レコーディングではギャビー・パヒヌイから始まり、フィ・オハナ、ピーター・ムーンなど多くのミュージシャンと共演しています。
現代のスラック・キー・ギターシーンへのケオラの貢献には、特質すべきものがあります。2012年4月にリリースされたアルバム「モエウハネ・キカ〜優しきハワイの風〜」は大変好評を博しました。さらに2014年5月21日リリースの「コロナヘ〜ハワイ、そよ風のギター〜」が注目を浴びました。さらに2015年4月22日リリースの「カ・レオ・ロコ〜優しきハワイアン・ララバイ〜」が大ヒットとなりました。日本で最も人気の高いハワイアン・ギタリストであり、またハワイを代表するギタリストです。