V.A.

「祝!リスペクト20年〜みなさまのおかげで〜」

「祝!リスペクト20年〜みなさまのおかげで〜」
1995年10月設立、孤高のレーベル、リスペクトレコードが20周年を迎えます。
「よく持った!」と大いに自画自賛して記念盤をリリースいたします。

■本作について

登川誠仁&知名定男、ソウル・フラワー・ユニオン、ZAZ、Tryo & Tété(初CD化音源)、福山雅治&吉川忠英ほか、多彩なアーティストを収録!

この20年間にリリースしたアルバム約260枚から20曲をセレクトしました。選曲は私、高橋が行いました。曲数に制限があり、収録出来なかったアーティストのみなさんの名曲が数多くあります。この点に関しては本当に申し訳なく思います。沖縄、日本本土、フランス、イタリア、ハワイ、アフリカの各地域に分けて出来る限りヴァラエティー豊かに選曲したつもりです。リスペクト・ザ・ワールド、79分のリスペクトの旅をお楽しみ頂ければ幸いです。

■リスペクトレコードについて

私、高橋研一が1995年8月末にソニー・ミュージック・エンターテイメントを退社して、10月4日に設立しました。

自己資本金80万円に東海銀行から220万円の融資を受けて有限会社にし、西麻布にあった友人の会社内に机を1つ借用してのスタートでした。会社の設立方法も解らない所からスタートし、まさに暗中模索、確たるリリース予定もない状態でした。さらに制作したCDをどのように店舗に流通させるのか?全てが???の状態。今もお世話になっている会計事務所からは「多くの会社はまず3年は持たない。1年で潰れる会社も多くある」と言われ、ソニー時代からの縁で取材を受けたある通信社の記事の末尾は「夢の独立を果たした高橋さん。しかし前途はいかに?」と締め括られていました。さらに請求書の作成に不備があり、売り上げが入金されず、まさに前途多難、暗夜行路を地で行く様でした。

初リリースは1995年11月21日。「A REGGAE TRIBUTE TO THE BEATLES(RES-1)」と題した、イギリスのトロージャンレーベルからリリースされていたCDを輸入して、帯と解説を付けての国内盤リリースでした。もちろん輸入から帯と解説を封入して、シュリンクそして出荷まで1人で深夜まで作業しました。

12月5日には初の原盤制作アルバム、日本を代表するスラック・キー・ギタリスト、山内雄喜さんの「ハワイアン・クリスマス」をリリースしました。この時点で自己資金がショート寸前になったのですが、12月8日リリースの「スターズ・オン・45」(大学時代、ディスコで親しんだアルバムです)が8,000枚を越えるヒットとなり、暗夜行路に光が差しました。

1996年にはソウル・フラワー・ユニオンの中川敬君とソウル・フラワー・モノノケ・サミット(阪神・淡路大震災を機に結成されたアコースティック・チンドン・ユニット)のアルバムをリリース。また日本を代表するレゲエ・ダブ・バンドであるミュート・ビートのアルバムもリリース。さらに初のハワイ録音でハワイを代表するギタリスト、レイ・カーネさんとオジー・コタニさんと仕事をさせて頂きました。10月10日にはスイッチ・パブリシングの新井敏記さんと八重山民謡の安里勇さんのCD(ライナーノートは藤原新也、池澤夏樹、星野道夫の各氏が執筆)をリリースしました。

2005年には銀行から融資を受けた300万円全額で大友直人氏指揮の琉球交響楽団のアルバムを制作。音楽に対する思いだけで制作してしまう姿勢はその後も変わらず、そこから来る金銭的苦労は多々あり、それは今も変わりません。

それだけに20年間もよく持ったと言う思いと、今回こうして記念盤をリリース出来た事はまさに人生の七不思議、いや本当に嬉しい事です。本来でしたら関わって頂いたアーティストや関係者のみなさまから、お言葉を頂き、ここに紹介すべきかと思ったのですが、今回は自画自賛で行きたいと思います。

よくやった!

関わって頂いたアーティストの方々や関係者のみなさま、応援頂いたメディアのみなさま、そしてCDを御購入頂いた多くのお客様に深く感謝いたします。本当に「みなさまのおかげで」です。

——リスペクトレコード代表 高橋研一


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

1. スーキカンナー(登川誠仁&知名定男)
2004年リリース アルバム「登川誠仁&知名定男」より
沖縄民謡界を代表するアーティスト。2人は師弟の関係。
2. ジンジン(平安隆&ボブ・ブロッズマン)
1999年リリース アルバム「童唄」より
元喜納昌吉のギタリストと、アメリカを代表するアコースティック・スティール・ギターの名手。ボブは惜しくも2013年他界しました。
3. ソイ ソイ(琉球アンダーグラウンド)
2002年リリース アルバム「琉球アンダーグラウンド」より
アメリカ人のジョンとイギリス人のキースが組んだ、沖縄民謡をベースにしたクラブミュージックのユニット。
4. サヴァイヴァーズ・バンケット(ソウル・フラワー・ユニオン)
2001年リリース アルバム「スクリュー・ボール・コメディ」より
日本を代表するロックバンド。別動隊がソウル・フラワー・モノノケ・サミット。
5. ラジャマティ・クマティ(大熊亘ユニット)
1998年リリース アルバム「シカラムータ」より
大熊亘率いるユニット。チンドン囃子からバルカン音楽まで多彩な音楽を演奏。この曲はネパール民謡をアレンジしました。
6. ノスタルジア(福山雅治&吉川忠英)
2003年リリース アルバム「岡本おさみアコースティックパーティーwith吉川忠英」より
日本を代表するシンガーソングライターとアコースティックギタリスト。この曲のオリジナルはシオン。私は1986〜1990年までシオンのマネージャーを務めました。
7. 凛―りん―(ハシケン)
1998年リリース アルバム「感謝」より
情感溢れる歌を聴かせるシンガーソングライター。近年は河瀬直美監督作品「2つ目の窓」の音楽を担当。
8. 聞かせてよ、愛の歌を(ザーズ)
2011年リリース アルバム「ライブ!〜聞かせてよ、愛の歌を〜」より
フランスを代表するシンガー。21世紀のエディット・ピアフ。彼女を日本に紹介できた事がなによりもうれしいです。
9. ラ・ジーニュ(ダニエル・コラン)
2011年リリース アルバム「私の心はアコーディオン」より
フランスを代表するアコーディオン奏者。コランさんとの出会いから、フランス音楽に関わる仕事がスタートしました。
10. 何でもない歌(クレール・エルジエール)
9曲目に同じ
フランスを中心に活躍するシンガー。ジュリエット・グレコから絶賛される。
11. オー・シャンゼリゼ(トリヨ&テテ)
初CD化 2013年録音
フランスを代表するレゲエ&ロックバンドと同じくフランスを代表するフォーク/ロック/ポップ・ミュージシャン。2014年の来日公演を機に録音されました。
12. 花のささやき(ナポリ・マンドリン・オーケストラ&ルチャーノ・カタパーノ)
2009年リリース アルバム「ナポリ、愛の歌〜永遠のカンツォーネ名曲集〜」より
イタリアを代表するマンドリン・オーケストラと新進気鋭のイタリアのシンガー。
13. モエ・ウハネ〜ドリーム・スラック・キー〜(サニー・チリングワース)
2012年リリース アルバム「サニー・ソロ〜美しきハワイアン・ギターの調べ」より
ハワイ3大ギタリストの1人。サニー、レイ・カーネ、ギャビー・パヒヌイとの出会いから、ハワイ音楽をリリースしたいと思いました。
14. サノエ(イローディア・カーネ&レッドワード・カアパナ)
2000年リリース アルバム「ヘ・レオ・オハナ」より
レイ・カーネの奥さんでありシンガーのイローディアとハワイを代表するギタリストの1人。
15. マヌ・オォ(レネ・パウロ&カヴィカ・カヒアポ)
2012年リリース アルバム「デュエット」より
ハワイを代表するピアニストとハワイのグラミー賞を受賞したベテランのシンガー。
16. ワイ・オ・ケ・アニアニ(レイ・カーネ&山内雄喜)
2000年リリース アルバム「ホロホロ・スラックキー」より
ハワイを代表するギタリストと日本を代表するスラック・キー・ギタリスト。2人は師弟の関係。
17. メイレン(ナンシー・ヴィエイラ)
2013年リリース アルバム「そよ風のリズム、愛の歌」より
爽やかな歌声が魅力的な、カーボヴェルデを代表するシンガー。ここ3年(2013〜2015)、毎年カーボヴェルデのCDをリリースしています。
18. ジョ・ジョ・ヤラ・ジョー〜私は妻を失った〜(S.E.ロジー)
2003年リリース アルバム「パームワイン・ミュージック」より
アフリカ、シエラレオーネ生まれ。もっとも初期のアフリカのポピュラー・ミュージックといわれるパームワイン・ミュージックの第一人者。
19. あなたは変わらない〜ラジオ・バージョン〜(イマニー)
2013年リリース アルバム「こころの歌」より
ブルージーな歌声が魅力的なシンガーソングライター。一緒にツアーで日本を回りました。
20. 安里屋ユンタ(大友直人指揮:琉球交響楽団)
2005年リリース「琉球交響楽団」より
沖縄を代表するオーケストラ。音楽アドバイザー及び結成当時からの指揮者が大友直人。