マルセル・パウエル

「熱情のギター」

Marcel Powell trio "corda com bala"

「熱情のギター」
ブラジリアン・ミュージックの傑作!
ギターの巨匠、バーデン・パウエルの息子、マルセル・パウエル11年振りの日本盤がリリース!

■本作について

技巧的かつ熱き演奏が感動の1枚です。

ブラジル音楽に於けるギターの巨匠であり、非常に技巧的な演奏で知られるバーデン・パウエル。彼の息子として、マルセル・パウエルは1982年にパリで生まれました。9歳の時に父バーデンを師としてギターを学び始め、12歳の時には兄のフィリッペが弾くピアノを交えて、父と一緒にアルバムをレコーディングしました。

現在、リオ・デ・ジャネイロに住むマルセルにとって、本作は3枚目のリーダーアルバムに当たり、友人であり同胞でもあるヴィクトル・ビリオーニのプロデュースの元、制作されました。また、2002年以来11年振りの日本盤としてのリリースとなります。

本作には父・バーデンの作品が2曲、マルセルのソロ・ギター演奏で収められています。父をリスペクトしながらも、マルセル独自の叙情感が胸を打つ演奏は、本作の聴き所の1つと言えます。また父の産まれた町ヴァーヒ・サイの思い出を描いた6曲目のオリジナル曲も大変印象的です。また3曲目にはレニーニの作品を取り上げています。この曲についてマルセルは「今までなぜ僕はこのブラジル東北部を代表するコンポーザーのインストルメンタル作品を、聴いたことがなかったのだろう?という疑問がそのままタイトルになっているのよ。」と語っています。

ジョビンに始まり、ジルベルト・ジル、ジョアン・ボスコ、シヴーカ、ジョイス、ナラ・レオン、ノエル・ホーザなど、偉大なブラジルのアーティストの作品も大変魅力的なアレンジと演奏の元、収録されています。

アルバムで共演しているベーシストはアンドレ・ネイヴァ(ジョアン・ボスコ、レオ・ガルデルマン等と共演)。ドラムはサンドロ・アラウージョ(シヴーカ、ドミンギーニョス等と共演)になります。

ブラジルから届いた熱情のギター、その華麗なる演奏をお楽しみ下さい。


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

1. ファベーラにはチャンスはない
アントニオ・カルロス・ジョビンとヴィニシウス・ヂ・モライス作の名曲。プロデューサーのヴィトール・ビグリオーニによる円熟したアレンジが聴き所です。
2. クライ・ミー・ア・リバー
ダイアナ・クラールなどのカヴァーで知られるジャズのスタンダード曲。よりギター重視のブラジルらしい作品に仕上がっています。
3. 未知との遭遇の日
レニーニの名曲。非常に丁寧なプロデュースワークが光る仕上がりです。
4. 希望の山脈
ラマルチーニ・バボ作の名曲。マルセルの叔父のホアン・デ・アキノの提案によってアフロ・リズムのアレンジを取り入れました。
5. トリオ・エレトリコによろしく
バーデン・パウエル作の名曲。バーデンの友人のマンドリン奏者、アルマンティーニョのために書かれた作品です。
6. リオの哀歌
本人のオリジナル曲。父のバーデンが生まれたヴァーヒ・サイの町の思い出を描いたものです。
7. 奥地の哀歌 〜 大きな市場
ジルベルト・ジル&ドミンギーニョス作の曲と、シヴーカとグローリア・ガデーリャ作の曲のメドレー。父バーデン譲りの優雅さを感じさせる仕上がりです。
8. 目には目を 〜 天才たちの不調和
ジョアン・ボスコとアルヂール・ブランキ作のサンバ。
9. 咽び泣くギター
バーデン・パウエルの作品。偉大なギターの名手だったラファエル・ラベロに捧げられています。
10. 或る女
ジョイス作の名曲。

日本盤のみボーナストラック

11. 心優しい青年
ナラ・レオンの歌唱で有名な曲。
12. 最後の願い
ノエル・ホーザ作の美しいナンバー。

※3、5、8、10、12、13曲目はインストゥルメンタル曲です。