V.A.

「沖縄コンビ唄 決定盤」

「沖縄コンビ唄 決定盤」
男女の掛け合いによる“コンビ唄”ばかりを収録した沖縄民謡アルバム。
地元で長く愛されて来た、コンビ唄の名曲ばかりを収録しました。

長嶺ルーシー、金城みゆき、ジンジン(新垣恵・宜保和也)ほか民謡界の注目&実力派が参加


■本作について

沖縄民謡には、踊り唄、遊び唄、恋唄などさまざまなテーマによる“唄”があります。これらの唄はそれぞれの歌詞の内容から、男性または女性がソロで唄うものもあれば、本作の様に男女が掛け合いで唄うものもあります。
本作のタイトルになっている「コンビ唄」とは1960年代前半の沖縄民謡黄金期に生まれた用語であり、「デュエット曲」に当たる言葉がなかった為、この呼び方が定着しました。
沖縄の民謡酒場では、その店の女性と、お客の男性が一緒にコンビ唄を歌う風景を日常的に目にします。沖縄民謡の中でも、特に人気があるジャンルとして、愛されています。
本アルバムは、沖縄で愛唱されているコンビ唄ばかりを収録しており、知名度No.1の「十九の春」、人気上位曲の「帽子くまー」、「うわき節」、そして宮古のコンビ唄(掛け合い曲)まで収録しました。
沖縄には昭和の初期まで「毛遊び(もうあしび)」と言う歌遊びの風習があり、仕事を終えた男女が毛=野原や浜辺で、三線片手に唄い合いました。コンビ唄には、その様な古き良き沖縄の風景が引き継がれています。
J-POPとまさに同じ感覚で愛され、歌われているのがコンビ唄です。その魅力を本作でお楽しみ下さい。

■参加の唄者について

本作には沖縄民謡界の実力派、新進気鋭の唄者が参加しています。
“じんじん”のユニット名で活躍している若手注目株、新垣恵・宜保和也。
ベテラン大城志津子の民謡グループからはペルー出身の注目株、長嶺ルーシー。そして実力派の喜久山節子。若手注目の阿佐慶誠、石川陽子、山城香。また、新城慎一、金城智恵美も注目株として期待されています。登川誠仁との共演もあるベテラン、金城みゆきとその民謡研究所所属の大城吉弘。宮古島からは垣花貞子、波平重夫が参加。与那嶺俊和民謡研究所からは惣慶徹、長嶺三根子、具志堅和子が素晴らしい唄・三線を聴かせてくれます。


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

1. うわき節(新垣恵・宜保和也)
喜納昌吉の作詞・作曲であるこの曲は、途中にセリフも入る、大変ポップで親しみやすい曲です。
2. スクチナ兄さん(長嶺ルーシー・阿佐慶誠)
作詞:小浜守栄、作曲:喜納昌永のこの曲も、民謡酒場で人気のあるコンビ唄です。
3. 十九の春(金城みゆき・大城吉弘)
日本本土で大流行した「ラッパ節」が「与論ラッパ節」、「与論小唄」となり、それが沖縄に伝わり、この曲になったのではないかと言われています。コンビ唄の定番曲です。
4. 伊佐ヘイヨー〜デンサー節(長嶺ルーシー・阿佐慶誠)
沖縄民謡曲として長く歌われて来た曲です。伊佐ヘイヨーは沖縄歌劇の「泊阿嘉(とまいあか)」が広めた、悲恋のうたです。
5. 与那武岳金兄小(垣花貞子・波平重夫)
宮古の民謡曲です。宮古で長く歌われて来た恋唄です。
6. 紺地小(山城香・阿佐慶誠)
この曲は花の匂いや美しさで恋心を描写しています。
7. 村遊び(長嶺三根子・具志堅和子・与那嶺俊和・惣慶徹)
作詞・作曲:久保田吉盛によるこの曲は、村のお祭りの高揚感を生き生きと歌い上げています。
8. 新里前とぅよぅ(金城智恵美・阿佐慶誠)
長く唄われているこの曲は、嘉手刈林昌と山里ゆき子のコンビでも歌われています。ラブソングです。
9. 情の唄(新垣恵・宜保和也)
伊良波伊吉の作であるこの曲は、少しシリアスなラブソングです。
10. デンスナー節(具志堅和子・与那嶺俊和)
登川誠仁作詞のこの曲は、結ばれぬ2人の仲を唄い込んでいます。
11. 糸縁節(喜久山節子・新城慎一)
「三線の音が、愛するあなたの心に深く染みこみます様に」と唄い込まれています。
12. 帽子くまー(金城みゆき・大城吉弘)
コンビ唄の人気曲として長く唄われて来たこの曲は、帽子を作る際に唄われた仕事唄。沖縄で作られていた「パナマ帽」を作る人々が、帽子くまーと呼ばれました。
13. 桃売いアン小(長嶺三根子・惣慶徹)
「桃売りねえさん」と言うタイトルのこの曲は、「桃を売って布を買って、その布で着物を作って、愛しい人に着せるのよ」と唄い込まれています。
14. 新かぬしゃがまよ(垣花貞子・波平重夫)
宮古で長く唄われている、恋する心を唄い込んだ曲です。
15. 月夜の恋(長嶺三根子・与那嶺俊和)
作詞・作曲:亀谷朝仁のこの曲はタイトル通り、月夜の恋物語です。
16. 桑ムイ節(石川陽子・新城慎一)
切ない恋心を唄ったこの曲は、「チョンチョンヤー チョウン」のコーラスが印象的です。
17. シミルスルヌガ(新垣恵・宜保和也)
作詞・作曲:川田松夫によるこの曲は、コミカルな歌詞が印象に残る曲です。登川誠仁や糸数カメなど、多くの唄者が唄って来ました。

2012年2月、沖縄市のサ−ド・ガレージスタジオにて録音